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虚無の街

ボク、運命の人です。最終回の話

 

 

先日、日本テレビで放送されていたドラマ「ボク、運命の人です。」が最終回を迎えました。

 

このドラマは女運がなくここぞという所でイマイチ決められない正木誠(演:亀梨和也)の元に謎の男・自称”神”(演:山下智久)が現れ、運命の人である湖月晴子(演:木村文乃)と誠が結ばれる為にあれやこれやと助言をし、身の回りの偶然が運命となり少しずつ二人の仲が進展していく物語です。

 

最終回の前話にて後は晴子にプロポーズするだけ、という段階まで晴子と誠の仲は発展します。それと同時に謎の男が自分の正体が30年後の未来からやってきた誠と晴子の息子「正木一郎」であることを明かし、自分がやり残したことはもうない、あとは誠一人でできるね、と言い残し誠から自分の記憶を消し、去っていきます。誠は一郎の言ったことが信じられず半ば強引な別れになってしまうんですが、一郎が浴槽に残した「誠と出会えて楽しかったこと、誠の誠実さは未来の息子として誇りに思う」というメッセージを見つけて「お父さんって呼んでくれよ」と素直な気持ちをこぼし涙します。

 

で、ここからが最終回の話になります。

一郎は誠の親友であり相談相手でもある定岡(演:満島真之介)に誠の事を託し、「じゃあね誠」とつぶやき未来へ帰っていきます。

ちなみにここで一郎は完全に退場です。

誠は無事、自分の力で晴子へプロポーズを成功させ物語は終わるのですが、結局誠は一郎の記憶を綺麗サッパリ忘れたまま。SBRにてジャイロと一緒に戦ってきたジョニィが一人でDioと戦う時のような雰囲気が絶妙でしたね。

 

こういった”半人前の主人公”と”それを手助けする相棒的存在”の物語として、ドラえもん仮面ライダーW、、遊戯王、前述したジョジョの奇妙な冒険第七部SBR、などがあり、そのどれもが相棒と再会するしないに関わらず劇的な別れをし、相棒が何か残していくのですが、一郎の場合誠に伝えた教訓や心意気などの記憶は忘れられているし、浴槽に残したメッセージも消えています。完全にあの時間の人々の記憶から消えしまった一郎……

 

なんというか一部の擦れたオタク向けの作品でやるならまだわかるんですけど、一般向けのドラマでここまでこの趣ある哀愁や寂しさを漂わせるの珍しいな、と思ったので今回記事にしてみました。

 

まとまりのない文章でしたが読んでいただけた方々ありがとうございました。

……ドラマ、侮れないな。